FTXが公聴会で「横領を犯した」と語った理由とは?

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12月13日の公聴会で、FTXの新CEOが「FTXは昔ながらの横領」を犯したと語りました。今回の公聴会では、先日バハマで逮捕されたFTX創業者のサム・バンクマン=フリード(SBF)氏に替わり、新CEOのジョン・レイ氏が証言を行いました。

ニューヨークの弁護士事務所はSBF氏を、電信詐欺と証券詐欺の共謀、証券詐欺と電信詐欺の個別告発、マネーロンダリング、選挙資金規制回避の共謀など、8つの刑事訴追で起訴しています。

目次

FTX事件に犯罪性はあった?

CoinDeskのコラムニストであるデイビッド・モリス氏は、今回のFTXの破錠は事故ではなく、犯罪行為が根底にあると考えているようです。

SBF氏は逮捕に至る前から、今回の事件は単にFTXが過度にレバレッジをかけすぎていたため、混乱が生じたと主張していました。本来なら、FTXは銀行ではないため融資を行えず、急な出金が生じたとしても、大きく困らないはずでした。加えて、FTXは顧客に対して、預かっている暗号資産を貸し出したり、使用したりしないことを約束していました。

しかし、実際のところFTXの資金は、「アラメダ・リサーチ」という会社に送られていたようです。「アラメダ・リサーチ」とは、SBF氏が共同設立したヘッジ・ファンドです。SBF氏は、FTXとアラメダが別の事業体であると主張していましたが、直近の調査ではFTXの資金がアラメダに送られ、投機的に使われていたことが分かってきました。

どれくらいのお金が消えた?

ロイター通信によると、100億ドルもの資金がFXTからアラメダに流れていたようです。そのうち、当時は20億ドルほどが消失したと考えれていましたが、今ではその損失額はもっと大きいと予測されています。

ブロックチェーンを分析すると、FTXからアラメダへの資金移動は2021年の後半に行われたことが判明しています。また、FTXの破産申請によると、FTXとアラメダは2021年に37億ドル失っていることが報告されています。

新CEOのレイ氏は、FTXが会計的な記録管理を全くしておらず、今回の一件は「顧客から金を巻き上げて、自分の目的のために使っているに過ぎない。」と証言で述べています。

Source:
FTX’s Collapse Was a Crime, Not an Accident
FTX committed ‘old fashioned embezzlement,’ CEO tells lawmakers in blistering hearing

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