最強の文章作成AI?GPTー3を5分で解説!

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「人間と書いたものと見分けがつかない文章を、一瞬で作れるAIがある」
こんなニュースを目にしたとき、みなさんはどう感じるでしょうか。
「それくらい、もうできるだろう」、「AIは人間らしい文章なんて書けない」、「まだ試用段階で、実用化はまだまだ先じゃないの?」ざっと、こんな意見が聞こえてきそうです。

結論から言うと、「まるで人が書いたような文章を作れるAI」はすでに存在します。GPTー3というAIツールです。そしてこのツールは、Eメールやブログ記事、詩、広告文などに加え、プログラミング言語を用いたコーディングにも対応可能です。

そんなGPTー3ですが、先日、広範囲の開発者向けに公開されました。つまり、GPTー3がインターネットやアプリを通して、いよいよ私たちの生活に密接に関わってきます。
本日はそんな、画期的なAIツールであるGPTー3について5分で解説します。

目次

GPTー3とは

一言で言うと、GPTー3とは「AI技術を用いた文書作成ツール」です。正確には、ディープラーニングや機械学習技術を駆使して開発された、言語作成モデルとなります。インターネット上の膨大なデータを使って訓練されているため、非常に人間らしい文章を作成することが可能です。後述しますが、今はプログラマーやデザイナー書いているソースコードなども生成可能です。

GPTとは「Generative Pretrained Transformer」の頭文字です。現バージョンで3代目となるため、GPTー3と呼ばれています。2020年から限定的に公開されておりましたが、2021年11月から一般向け(開発者向け)に公開されました。
参考:OpenAI makes GPT-3 generally available through its API

公開により、アプリ開発者はAPIを通して、GPTー3を使えるようになります。そのため、私たちが日常的に見るサイトやアプリ等で使われる日も、そう遠くないでしょう。

開発元はどこ?

GPTー3は「OpenAI」(オープンAI)という、人工知能を研究する非営利団体が開発しました。2015年に設立された団体で、Tesla(テスラ)の Elon Musk(イーロン・マスク)を始め、著名な投資家や実業家が参加していることで有名です。

オープンAIの設立目的は、「人類にとって有益な方法でAI技術を推進すること」です。オープンソース(ソフトウエアやコードの無償公開)を通して、AI技術がフェアに行き渡ることも目指しています。

イーロン・マスクといえば、AI技術の発展をかなり危険視している人として有名です。以下発言を通して、2018年付近はかなり悲観的な警告をおこなっておりました。

「ある企業もしくは小さな集団が神のような超知性を開発すれば、彼らは世界をその手中に収めることができるだろう」

「悪魔のような独裁者は、少なくともいつかは死ぬ。だが、AIに死が訪れることはない。永遠に生きる。つまり、絶対に逃れることのできない不死身の独裁者が現れるようなものだ」

引用元:「神のような」AIの誕生は、人類を破滅させる —— イーロン・マスク氏が警告

AI技術の発展に関しては賛否両論ありますが、研究内容や規模などは各企業・団体の裁量に委ねられているのが現状です。そんな中、「人類にとって有益かどうか慎重に考える」、「オープンソースを通して幅広くAIが行き渡らせる」ことに注力しているオープンAIの存在は、人類にとって頼もしい存在だと言えるのではないでしょうか。

GPTー3でできること

オープンAIが全世界的に公開しているGPT−3ですが、一体どのようなことができるのでしょうか。ここでは、代表的な使用例を3つ紹介させていただきます。

なお、「本当にAIに人間らしい文章が書けるのか」という意見を良く耳にしますが、GPT−3で作成された文章は「ほとんど見分けがつかないほど高精度」だとご理解ください。今までAIが不得意とされていた「言語の複雑性やニュアンス」を、膨大なインターネット上のデータを通して学習しているためです。別の言い方をすると、GTPー3は「人間的な文章を書く」ために作られたAIツールなのです。

ニュース・ブログ記事等を作成する

インターネット上のさまざまなデータやニュースを参照して、ブログやニュース記事を作ることが可能です。統計的なデータも利用可能であるため、説得力がかなり強い記事を作成することができます。

詩などの文学作品を作成する

事実に即した文章に加え、ニュアンスや文化的背景、文体が肝となる文書も作成可能です。そのため今後は、AIが作成した小説や歌詞、詩などを日常的に楽しむ未来が訪れるかもしれません。

ソースコードを生成する

私たちが日常的に書いたり読んだりしている文章に加えて、プログラミングやウェブデザインで使われている「ソースコード」を生成することが可能です。GTPー3は、文章作成ツールであるため、「テキスト」である「ソースコード」も、生み出せるのです。
例えば、GPTー3に「グーグルの検索ページみたいな画面を作ってほしい」と依頼すると、それとそっくりなウェブページのソースコードを生成してくれます。

GPTー3の危険性

GPTー3の危険性は、意図的に誤った情報を無限に作り出せることです(GPTー3の危険性というよりは、人間と見分けがつかないコンテンツを作成できるAI全般に関して言えることですね)。
まるで人間が作ったかのような、説得力のある記事を生み出すことに長けているため、「超高性能なフェイクニュース(政治的に人々を誘導することを目的としたデマ)製造機械」となるポテンシャルが超高いです。

詳しくは、フェイスブック 評判が悪すぎる!笑 悪の象徴となるまでの経緯 を参照してほしいのですが、ここ数年はフェイスブック等のSNS上に溢れかえっているデマ情報が、非常に問題になっています。デマ情報を信じてしまった人々が、過激な政治運動や社会破壊運動を繰り広げたりと、異なる意見を持つ人々が共生しづらい社会になりつつあります。

フェイクニュースの害悪や問題性を知りたい方は、BBCニュースのフェイクニュース記事を集めたページを追ってみるといいかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。本日はオープンAIが開発した高性能な文章作成ツール、GPTー3についてお送りしました。
ちょうど先日、幅広い開発者向けに公開されたため、今後さらに私たちの生活に深く関わってくるAI技術となるかと思います。

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