散歩で不安感情を減らせる?!横方向の目の動きが扁桃体の働きを抑える可能性
最近の研究によると、自分で前に進む動き(散歩やサイクリングなど)をする時に「横方向」に目を動かすと、扁桃体の働きを抑える効果があることが分かりました。
扁桃体とは、脳の内側にあるアーモンド型の器官です。不安や恐怖を感じる状況で活性化することが知られています。
扁桃体は不安や恐怖などの感情に大きく関係していると考えられています。
目次
前進運動 ✖︎ 横方向の眼球運動
Journal of Neuroscience誌に掲載された論文によると、自分で前に進む運動(Self-Generated Forward Movement)を行う際に、横方向への眼球運動(Lateral Eye Movement)が「扁桃体」の働きを鎮める効果があることが分かりました。
扁桃体は不安感情と深く関わっていると考えられています。そのため、今回の研究結果は、散歩やサイクリングなどのシンプルな行動が、不安感情を抑える可能性を科学的に示しています。
前を向きながら歩くとき、私たちは自然と横の空間も見ているのではないでしょうか。
その自然な動きに、不安を抑えるのに効果的な働きをする可能性があるようです。
組み合わせると効果的な習慣
前進運動と横方向の眼球運動ですが、朝一に日光を取り入れる習慣と組み合わせることで、午前中の集中力を大幅に高めることができるかもしれません。
高レベルの集中力を生み出す方法の一つとして、以下の状態を作り出すことが効果的だと言われています。
・注意力が高い(≒適度に興奮している)
・心が落ち着いている
Source: The Brain Science Behind Flow States
朝一の日光は、覚醒ホルモン(コルチゾール)の分泌を引き起こすと考えられています。そのため、起床後すぐに外で太陽光を浴びると、私たちは注意力を高めることができます。
その際に散歩をすることで、扁桃体の働きを抑えることが可能であるならば、心を落ち着かせることができる可能性があります。つまり、朝一に散歩と日光浴を同時に行うと、「覚醒」と「落ち着き」を同時に得られるかもしれません。
Source:
Three Neuroscience Insights To Help You Perform During Uncertainty
Eye-Movement Intervention Enhances Extinction via Amygdala Deactivation
Eye Movement Desensitization and Reprocessing Therapy